4年前の総選挙では立川市などを抱える東京21区で希望の党から立候補・当選した長島昭久が、今回は自民党に入党し菅直人の地盤である東京18区から立候補している。
前回21区では共産党が候補者を降ろし左派は菅直人で統一。
保守系は希望の党候補が4万5千票を取ったため、自民党の土屋忠正は僅差で菅直人に敗れた。
私は行きがかり上、希望の党候補の応援にはいり連日行動を共にしていたが、千葉から上京してきた無名の落下傘候補がよくぞ4万5千も獲得できたと良い意味で意外に思った。
街頭演説を聞いてみると自民党・土屋、民進党・管とでは迫力と言うか意気込みが違う。選挙区に根付いた執念を持って有権者に訴えかけている。
テレビ東京の副部長を退職して立候補した希望の党候補は落選後どこかに消えてなくなってしまった。小池百合子の威光による4万5千票であったことが分かる。
今回保守系は長島のみだから票が割れることはない。前回の希望の党の4万5千が長島に付けば楽勝となるが、計算通りに行くかどうか。
管は長島の選挙区替えを有権者への裏切り行為と攻撃するが、むしろ管と同じ民主党から自民党への鞍替えの方が問題ではないか。
民主党時代はあれ程までに自民党政治を批判しておきながら、自身が設立に関わった希望の党が空中分解すると宿敵であった自民党へ入党してくるとは。
まあ、「長島は自民党よりも更に右翼的」というのは民主党時代から言われていた事。
しかし、初当選の際は菅直人やその女房と共に21区で挨拶回り街頭演説とさんざん世話になっているだけに背信も甚だしい。
もちろん、立憲民主党を支持するものではないが、人から受けた恩義を仇で返すが如き長島の行動には不信感しかない。
尤も自民党への入党に当たっては長島が積極的に菅直人の選挙区を選んだわけではない。
自民党側が旧民主党政権へのしっぺ返しで菅直人元首相のいる18区へ捻じ込んだ。
人としての仁義も礼節も持ち合わせぬヤクザ集団故に、こういった義理を欠く行動を平気でやってのける。
長島も男としての矜持を弁えていれば、この仕打ちに異議を唱えるべきであろう。
菅直人は元来が活動家である。代議士、まして首相として行政・立法機関を束ねるにふさわしい人間ではない。
だから物事の筋を通そうとする。下手に妥協してその場を取り計らうことを嫌う傾向がある。
平成9年だったか野党民主党時代に有明海干拓事業があった。
自民党の利権政治、自然破壊に疑問の声があがり、菅直人は有明海水門に乗り込んで水門を開けるよう管理者に直談判した。
主張している内容はその通りなのだが、決定権を持たぬ一行政官を問い詰める姿勢は最大野党の幹部である代議士として如何なものかといった疑問符を持つ者もいたほどだ。
思い返してみれば、若い時分は市川房江の運動員として選挙を盛り立て当選に導いた功労者。
だが菅直人が立候補した際に市川房江はそっぽを向いて応援に入らなかった。そして落選。
今回はあれ程面倒を見てきた長島からのこの仕打ち。活動家というものはつくづく報われないものだと実感する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2935cada5772f6168501f59ff13a339ec77b4efd
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https://news.yahoo.co.jp/articles/2a7bb9f09844a31c2066588a8c9774f8ad6835ff
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