博友会は今年から一期会と名称変更し新たにスタートしたが、犬塚博英先生が代表として主催していることに変わりはない。
一期会は講師による講演が一区切りついたところで、コーヒーブレイクとなる。
参加者から高額なる受講料/会場分担金を頂いているので、それ相応のもてなしをすべきと考えておられる。
よって、我々数名のスタッフは近場のセブンイレブンへ駆け足でダッシュする。
この休憩時間10分間で37人分のホットコーヒーを会場へ届けるというミッションを敢行しなければならない。
一般人であればホット飲料棚に並ぶコーヒーやお茶飲料のペットボトルか缶飲料を人数分購入すれば済むと思うだろう。
犬塚先生には絶対できない妥協がある。なにが何でもセブンで入れたてのコーヒーを振る舞う事。
これこそがお客人に対する最大で最低限のもてなしなのだ。
自らがセブンのコーヒーの中毒に罹患していることを認めておられる訳だから確信犯なのだ。
小生とてある種、同類である事を告白する。日によっては一日に3回ほどコーヒーを購入する為だけにセブンへ足を運ぶこともある。
しかし、突然押しかけて来る強面のオッサン集団にセブンの店内はパニックとなる。
コーヒー抽出器はカップを置いてボタンを押してもすぐには出てこない、内部で豆を挽いて抽出とか面倒な作業が展開されている。
4つ程度完成したらピストン輸送で会場に届ける。
一度に37個も抽出しようとすれば機械内部の豆が途切れてしまう。
「お〜い、豆が無いぞ。早く補給しろ」、などと怒声を発することはしない。
「すみませ〜ん、オマメちゃんがなくなっちゃったんです〜」、とか極力脅威にならないように優しく店員さんに補給を懇願してみる。
まあ、それでもセブンとしては110円のコーヒーを大量に購入してくれてもありがたいお客ではないだろう。
一般の商品を購入して「ついでにコーヒーも一杯」、というのがスタンダードな流れであって、コーヒーはあくまでの販促のためのサービス商品にすぎない。
我々が占有している間、他の人はコーヒーを注文できなくなるし店内は喧騒状態。店員にとっては鬱陶しい客と映っていることだろう。
バイトの女の子は毎月15日が近づくと不安に駆られるらしい。
「店長。またアノ人達来るんですか。お願いです15日の夜だけはシフトから外してください」、と懇願しているかもな。