平成29年12月10日(日曜日)午後4時からグランドヒル市ヶ谷において早雪忌が開催され出席する。
平成17年12月10日に56歳で自裁された重遠社代表三浦重周氏の13回忌。
三浦氏は日本学生同盟委員長を経て長年に渡り民族派青年運動の最前線で旗を振り後輩の指導に当たられてきた。
三島由紀夫研究会事務局長として憂国忌の開催を支えるなど、思想的指導者としても活躍されてきた。
憂国忌後の墓前報告祭を終えて後、郷里の新潟へ旅立ち吹雪の新潟東港岸壁で自刃されたのだ。
使用されたのは出刃包丁だと聞いていたが、実際にはそれよりも小さな刺身用小刀であったとか。
名刀関の孫六で一思いにという訳にではなかった。介錯人もいない中で相当に苦痛を伴ったものと思われる。
相当の覚悟を持って自裁されたのであろう。
拳銃や日本刀を容易に調達できるような立場になかったことが窺える。
世間的に自らの死を賛美させるような意図を持たない、恰好いい死に様ではなかった。
如何にも三浦氏らしい武骨な死に様であったのだ。
飾らない見栄を張らない。自らの思想・信念を貫く。まさに求道者そのものであった。
楯の会事件以降、新右翼と称される民族派学生青年運動の中においては日学同系と一水会系という二つの潮流があり、お互いが反目している時期があった。
その中で後者に位置していた小生としては三浦氏とはそれほど深いご縁を頂いていた訳ではなかった。
にも拘わらず、当日は故人と生前に縁のあった一人としてご招待頂き、三浦氏の生前の功績をしのび会食などを共にさせて頂いた。主催者の方々に厚く御礼を申し上げます。
西の空に低く傾く日差しが外濠を照らす。(3時半頃の市ヶ谷橋上から)