川俣軍司からの教訓は活かされているのか

 昭和56年6月17日。凶行は突如として起こった。

所謂、「深川通り魔殺人事件」

当時29歳だった川俣軍司による凶行。

作家・佐木隆三の小説をテレビドラマ化されたのは人々の記憶にも鮮明な事件から2年後。

大地康雄の迫真の演技は川俣本人が憑依したのではないかと思える迫力。

社会問題を考える上で、是非とも見ておきたい作品だ。

 

 

著作権云々の問題で削除される事が予想されます。

早めに閲覧しておいてください。

https://www.youtube.com/watch?v=hBuehLSng1c

 

川俣軍司逮捕

 

 最後のナレーションで「今の繁栄の裏に通り魔の狂気が潜み深まり拡大されているとするならば、その病根を絶つにはどうすればよいか。真剣に考える事が川俣軍司の凶刃に倒れた方々へのせめてもの慰霊になるのではないか」と語られている。

 しかし、現実には誰からも省みられぬ現実がある。故に、同様の凶行は日々社会の中で繰り返し展開されている。

 

 川俣軍司は覚醒剤の影響以前に精神を病んでいた。自分を貶める悪口を言う幻聴が顕著となり世間一般で言うところのキチガイという部類に属していた。

 服役中にもその症状は激化していたにも拘わらずなんらの治療・矯正も行われることなく再び野に放たれた末の凶行であった。

 川俣は無期懲役囚として現在も服役していると思われるが彼に必要なのは治療であったはずだ。

矯正施設である刑務所に服役させることで解決できるものではない。

勿論、一般市民感情から言えば死刑に処して当然であろうが、社会問題として思慮するならば、その兆候を見落とした矯正機関・法務省・国の責任が問われてしかるべきではないのか。

 

 似たような事例としては、「ある団体が組織的に電磁波を発信して苦しめている」と訴える人々がいる。現代ネット社会においては川俣のように孤立することなく連携をもって社会運動として発信者の撲滅を訴えることもある。

 「思想盗聴により自分が考えている事を読み取られてしまう」「遠隔操作により考えたくもないことを強制的に考えさせららる」「したくないことを強制的にさせられる」等々の被害を訴えている。

 私からすれば全く以って荒唐無稽な被害妄想であり現実の事としては受け止められないのであるが被害者にとっては死活問題。

 ただ、現代科学の進歩により離れた場所から電磁波を発する事でターゲットたる人物に不快感・苦痛を与えるという行為が可能か不可能かと問われれば、「ありえない」と断言できるものではない。

そうなると思想盗聴や強制的動作など荒唐無稽と思われる行為については可能・不可能の線引きが曖昧になってくる。

 

 32年前に作成されたドラマ末尾においてナレーションは「どうすればよいか。真剣に考える必要がある」と訴えたが、その願いは完全に社会のプログラムから除外されている。

 高度に通信科学技術が発達したこの現代において川俣同様の病根を持つ人々に対し「どうすればよいのか」を真剣に考え治療させるための社会的土壌は存在しない。

秋葉原の加藤智大、座間市の白石隆浩等により無辜なる市民が次々と犠牲になるが社会は無為無策に放置され続けているのである。

 


2018年10月01日のつぶやき

11:48
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