年末になり新聞にはスーパーなど食料品関連の特売を告げるチラシが大量に折り込まれている。
で、それらをチェックしてみた、と言っても商品の値段ではない。
正月の営業状況を見てみた。(一部百貨店・量販店を含む)
1)元日・2日・3日休み、4日から営業
オーケーストア
マルマンストア
2)元日・2日休み 3日から営業
サミット
伊勢丹百貨店
3)元日のみ休み 2日から営業
ライフ
マルエツ
コモディイイダ
コープデリ
全日食チェーン
小田急百貨店
島忠
4)元日から営業
SEIYU
ピーコックストア
不明(チラシの目立つところに記載なし)
イトーヨーカドー食品館
東急ストアー
いなげや
京王百貨店
小生が子供の頃であるから50年も前の日本ではどこの商店も企業も正月に休業するのは当たり前だった。そして百貨店は三日が初売りと決まっていた。
正月三が日くらいは全社員が休みを取ってゆっくり休養し、新しい年への活力を養う。
商店街も一斉にシャッターをしめるのが慣わしであり、それが日本社会の習慣であった。
年末に食材を買いまとめ蓄えて正月に備える。イソップ物語の蟻とキリギリスの挿話と同様である。
しかし平成に入る頃からは大手資本のチェーン店が幅を利かせるようになり、お客様への利便性を謳い元日からでも店を開けるのが当たり前になっている。
正月三が日、一般商店が休業しているときに開業していれば客が来るだろう。
自分の店だけが儲かるだろう、との思惑で営業するのだろうか。
学齢期の子供を抱え家計の足しにでもと、パートタイマーとして働く主婦さえも会社の方針で、正月に家庭で家族団欒の時間を持つことが許されなくなってしまった。
全ては大企業・巨大資本による営利至上主義の帰結であろう。
充分に休養をとることができた従業員であるからこそお客さんにベストのサービスができる。
従業員が疲れていてはお客さんに笑顔で接することはできないし優しくはできない。
従業員を大切にできない会社がお客さんを大切にはできないのである。