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政経通信第42号(第3面)

 

皇室の危機とは何か

民主党政権の下で議論されていた女性皇室創設と言った課題は、所謂保守色の強い安倍政権の下で立ち消えとなった。

替わって浮上してきたのが、戦後GHQ命令によって解体された旧十一宮家の復活である。そもそも巷で言われる皇室の危機とはなんなのか。そして、皇室の使命とは何か。

外国から赴いた新任大使に信任状を手渡す事ではない。日々、篝火を焚いた祭壇に向かい國安かれ、民幸あれ、と一心不乱に祈りを捧げる、謂わば神と臣民との間の仲介者としての役割を果たして頂ければ充分なのである。

臣民が精神的安寧を享受するための現人神としてのお役目を継承する存在であって欲しいと考えている。その役目を継承するためのお世継ぎを残す事が皇室の使命ではないか。

大正天皇はご病弱であったと言われながらも昭和天皇を初めとする四名の皇子を残された。

この四皇子から秋篠宮殿下まで成人男子は十一名が存在したが、男子のお子様をお残しになったのは四名のみである。(昭和天皇・今上陛下・三笠宮殿下・秋篠宮殿下)

現在は、直系たる秋篠宮殿下と同紀子妃の間においては二人の内親王に続いて悠仁親王をお生みになり、かろうじて皇統の継続に望が繋がったと言える。それとて、万一の事態を考慮するならば国民が安寧を得ているとは言いがたい状況にある。

いや、むしろ国民が皇統の継続に対し常に不安を抱き続けているのが現実である。

世継ぎを残すといった使命を何ら帯びていない一般庶民と比較しても不自然なまでに男子誕生が少ない。一般家庭でも一人目が女子なら二人目を。二人目も女子なら三人目を、と言うのはごく自然な成り行きである。

 経済的に裕福でない家庭であっても、福祉の充実により何とか生活を維持できるのが現在の日本だ。

人類は民族や部族の危機に陥った時こそ、その伝統・血筋を絶やしてはいけないとの本能が働き、子孫を残そうと努力する。戦乱と内戦に彩られ殺戮を繰り広げるアフリカにおいては、長い道程を徒歩で隣国に避難してくる難民の中にも妊娠中の女性がいる。

何故このような状況下にあって妊娠などするのか、自身の安否と生まれてくる子供の健やかな成長を考慮するならば、妊娠などしている場合ではない、と我々は考えるだろう。しかし、危機的な状況だからこそ子孫を残す努力をするのである。

当然に乳幼児の死亡率は高い。だからこそ、より多くの子供を出産してその中の幾人かが成長してくれれば、民族・部族のDNAを残す事ができる。

これは女性やその夫が意図したものではない。人類、いや生物としての摂理に基づく本能的行動なのである。

皇族ご自身が皇統を継承していくと言う強いご意思をお持ちなのか。

もし仮に、「これ以上の皇統の継続を望まない」と、との結論をお持ちであれば、臣民はそれに従うべきであろうか。

そうした中で出てきたのが旧宮家の復活である。尤もこれは「女性宮家創設」という議論が先行したことに対し、これを阻止するための対抗策として保守派が提示してきたようにも見える。

手元にある「旧宮家家系図」を参照するならば現在、旧十一宮家には三十一歳から五十二歳までの成人男子が十五名いる。

そのうち既婚者で既に男子を設けている人は三名に過ぎない。

しかも十五名のうち明らかに未婚者と確認できる者が五名。年齢は50、31、37、32、36歳。
世間一般で言えば、結婚して何人かの子供を設けていて当然と言われる年代。残り七名については何も記述されていないので、既婚であるが子供がいないか、女子だけであると解釈しておこう。

旧宮家の復活を提案するというのは、現在の皇室だけでは跡取りとなる男子のお誕生が困難であるから、という理由付けが発端であろう。にも拘らず、現実には皇室と同様に子供を作らない、叉は作っても男子が少ないという状況。このような人達を皇室に迎え入れても本来の目的を達成できるのか疑問である。

皇籍復帰を希望するのであれば、まずは「男系男子の跡取り誕生は心配ない」、との実績を示さなければ説得力に欠ける。

 「皇室典範改定により皇籍復帰が適うまでは独身を守る」、と言うのなら話は別であるが。

六十年以上前に皇籍を離脱して世俗に染まった人々を国民統合の象徴とされる皇室に迎え入れることが妥当なのか。

純粋に男系男子の皇統を安定的に継承するのであれば皇太子殿下に第二皇太子妃を迎えることも積極的に考慮しなければなるまい


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